山梨・松姫峠から雛鶴峠、牧馬峠へ(サイクリングの記憶)

今回のサイクルツーリングの記憶は、山梨県へお邪魔です。今から12年前ですね・・・。


【 年月日 】 2003年6月
【 ルート 】 JR奥多摩駅前-松姫峠-大月駅前-禾生駅前-旧雛鶴隧道(撤退)-新雛鶴隧道-牧馬峠-JR橋本駅前
【 車 種 】 ランドナー
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梅雨入り前の休日、久しく足を運んでいなかった奥多摩方面を走ることにした。
夜中に自宅を出て、ハイカーで混む奥多摩駅前には9:30に到着。更に奥多摩湖に沿って進み、深山(みやま)橋へ。
やがて松姫峠への峠道に入ると、ロード練習の有名な場所なのだろうか、何人ものロード乗りに出会う。皆さんは時にはダンシングをしながらグイグイ登られる。うーん、さすが健脚だなぁ・・・。

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峠道での様子から、峠ではさぞかし賑やかだろうなと想像していたら、ワゴン車をデポしたロード練習の皆さんがお休み中。その手前にはこれまた大型バイクの皆さんが盛り上がっている。使われなくなって廃道の運命を辿る峠道が多い中、このように人で賑わっている峠は幸せでしょう。
ちなみに、この松姫峠には、むかし武田信玄の娘「松姫」が織田の軍勢から逃れる為に越えたという伝承があるそうだ。
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峠から下ってすぐに展望が開け、ここは見所だろう。山肌を縫うような道を眼下に見ることが出来る。
大月まで標高差約900m、距離にして約20km超のダウンヒルの始まりだ。対抗車も通るのでスピードはセーブするが、結構な速度は出ただろう。ブレーキを握る手も疲れるので、休憩しながら落ちていく。
途中、上和田の集落だったか、下から小さな男の子が自転車で登ってきて「こんにちは!」と礼儀正しく挨拶を頂く。この坂を登るなんて大変だなーと思っていたら、坂の途中に小学校があった。さぞかし健脚になるだろうなぁ。毎日毎日、大変だろうけど・・・。

その後、多少の登り返しもあるが、無事に国道20号に合流して、大月駅前の食堂で遅い昼食にする。ちょうどボトルも空もなったので、水道の水を補給しようと店員さんにお願いしたら、わざわざ店内の新しい冷水で入れて下さる。それだけでも恐縮しているのに「しばらく涼んでいてもいいですよ」との有難いお言葉。疲れた身体には最良のビタミン剤だ。本当に感謝感激。
しかし時間も迫っておりそうも行かず、改めて店員さんにお礼を述べて、次の目的地、雛鶴峠(別名、大ダミ峠※1)を目指す。

大月駅前から富士急行の線路に並行して進み、禾生駅前を15時前に通過する。予定より随分と遅れ気味のため急いでペダルを回すものの、疲れも溜まっており、気ばかり急いで一向に足が回らない。
リニアモーターカーの実験基地を通り過ぎ、旧道へ15時半過ぎに入る。路面にひび割れや穴ぼこがあり、小枝や松ぼっくりが散乱した峠道だ。その代わり誰にも会わず、ようやく独り静かに峠道を味わうことが出来る。雛鶴峠の旧隧道は16時前に到着。1IMG_0011
そして隧道を抜けようとすると、何とご覧の通りの頑丈な鉄柵で入り口を塞がれて通行不能だ。自転車のライトを当てて中を覗くも、真っ暗でよく見えない。更にボコボコと水の滴る大きな音が聞こえ、何とも薄気味悪い。
しばしの休憩のあと、再びサドルに跨って今登って来た道を引き返す。昭和61年に完成した新しい隧道で反対側に抜ける。
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その隧道を抜けて右手に、雛鶴姫伝承の主人公の雛鶴姫と護良親王を祀る雛鶴神社があるが、今回は先を急ぐためパス。今度ゆっくり来よう。
ちなみに、この辺りの集落は「無生野」(むしょうの)と呼ぶが、元々は「無情野」であったとのこと。つまり、産気づいた雛鶴姫に対して後難を恐れた住民が誰一人宿を貸さなかったことに由来するそうだ(※2)。真偽の程はともかく悲しい伝承だ。

さて、いよいよ最後の峠、牧馬(まきめ)峠を目指す。何度かアップダウンを繰り返して峠道に入ると、その勾配は12%。
さすがに足は売切れで必死に押して歩くと、後ろから来たワゴン車の助手席から「頑張ってー」の声が掛かる。車の屋根にロードが積んであったので、どこかのクラブだろうか。こちらは「あっ、すみません」と答えるのが精一杯だが、とにかく本当に嬉しい。お陰さまで元気を取り戻して、何とか18時丁度に峠に到着する。
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峠には「神奈川県指定天然記念物 ギフチョウとその生息地」である旨の説明板がある。その密猟対策か、フェンスで仕切られており殺風景な感じだ。車の往来も多く、そろそろ日も暮れ始めるため、すぐに下り始める。

これで本日の峠はすべて終了。無理をして峠を結んだ結果、ずいぶん慌しいサイクリングになってしまった。

先の雛鶴姫が、護良親王の御首を抱いて、牧馬峠を越えて逆に雛鶴峠へ向かったということは、帰宅後にはじめて知った(※3)。
(参考文献)
(※1)「甲斐の山山」(小林経雄著 新ハイキング社 1992年)
(※2)「角川日本地名大辞典 山梨県」
(※3)「かながわの峠」(植木知司著 神奈川新聞社 1999年)


※かなり慌しいサイクリングになってしまいましたね。タイトなスケジュールを組みすぎてしまいました(泣)。


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